楽しかったね、ありがとう。
2008年10月21日正午過ぎ、
大切な、大切な、ねこさんが
虹の橋に旅立ちました。
18歳でした。
17日の夜、仕事から帰って来ると
いつものように迎えに出て来なかったので
様子がおかしいとすぐに気がつきました。
案の定、吐きたくて吐けず、
苦しそうでした。
何とか吐こうとして、フラフラして
倒れてしまいました。
こんな姿を見たのは初めてでした。
その後は自分でソファに飛び上がって
じっと寝ていたので、
とにかくそっと寝かせてあげよう・・・
と様子を見ました。
翌日は大阪へ前日入りする日でした。
いつもなら3泊4日くらいはお留守番
できるねこさんですが、
こんな状況ではひとりにさせておけないので
急遽、マネージャーの実家に
預かってもらうことにしました。
車に乗せて一分くらいで、
もう口を空けて、はあはあ苦しそうです。
ここから約一時間、とても車は無理だと
判断。近くの獣医さんを訪ねました。
土曜日の12時過ぎ先生のいらしゃる
病院が近くにありませんでした。
乗るはずの新幹線を変更して
結局家に戻り、4時にもう一度
一番近い病院に行きました。
レントゲン、血液検査の結果。
高齢のねこには避けられない
慢性腎不全の影響で、貧血だということ。
そして・・・かなり危険な状態だということ。
この日にどうしても大阪入りしなくては
いけない事情を話し、24時間体制ではない
事と、預かっている間に亡くなる可能性もある
事を承知の上、21日まで預かって戴くことに。
そこから大阪へ。
あんな状態のねこさんを置いて行くことが
本当に、辛い日々でした。
毎日2回マネージャーが病院へ様子を聞いて
くれました。
「落ち着いているそうです」
「お水も飲むし、ご飯も少し舐めるそうです」
そんな事を聞くと、ほっとして涙が・・・
戻ったら、あれもしてあげたい、
これもしてあげたい・・・
精神誠意、つきっきりで看病してあげよう。
21日戻ったらしばらく旅がないから
可能な限り一緒にいてあげられる・・・・
そんな事ばかり考えていました。
なんでこんなに時間が長いのだろう。
そんな3泊4日でした。
21日の朝、新幹線を早めて
祈る気持ちで東京へ。
12時少し前に病院に着きました。
先生が診察台に連れてきただけで、
もう、はあはあ言い始めます。
先生の説明は今朝の血液検査の
数値は、かなり最悪だということ。
このまま病院に置いてここで亡くなるか
自宅に連れて行って、看取るか・・・
飼い主さんの判断ですと、言われました。
その時は、「私が何とかしてみせる
今までだって何匹も看病して
治して来たんだから・・・」と
心の中で決心、連れて帰りました。
しかし3分くらいの距離でもう苦しそう。
目を見開いて、口を空けて・・・
こんなに苦しそうな姿は見たことありませんでした。
部屋に戻って、ソファに寝かせても
一向によくなる兆しがありません。
最初は耳元で「頑張ってねこさん!」と
何度も何度も言いました。
いつものんびりなねこさんが
こんなに苦しそうに、病と闘っているのを
見ていたら、
頑張ったりしなくてもいい・・・
そんな気持ちになってきて
私も何と闘ったらいいのかわからなくなって
しまいました。
よく、ふざけてねこさんに替え歌を
歌ってあげたな・・・・
歌が大好きだったねこさん、
歌ってあげたらいつもみたいに
ゴロゴロ言ってくれるかな・・・
頭がとっちらかって、替え歌が
出て来ないのですが、とにかく
「ねこしゃん、しゃん・・・」と
子守唄のようにくりかえし歌いました。
何度か大きく息をしては、
止まったみたいになり
また大きく息をして・・・止まったみたいに。
「うぉ~」と声も二回出しました。
そのうち、苦しそうな顔が柔和になりました。
「ねこさん、ねこさん・・・・」
いつしか本当に息が止まったままになりました。
いつもふにゃふにゃのねこさんの体が
もっとふにゃふにゃになってしまいました。
「時間が足りなさ過ぎるよ、ねこさん・・・
私これから一生懸命看病しようと思ったのに、
家に戻って10分ちょっとだもの・・・
何にもできないよ、これじゃ・・・・」
初めて家ねこになったときから、
トイレのしつけも
教えないのにちゃんとできて、
それ以来一度も、粗相もなく
お留守番中も、部屋の中を
荒らすこともなく
人の言うことがよくわかり、
何でも人間に合わせてくれて、
いつも待たせてばかりで・・・
何一つ迷惑をかけることなく
最期も、最低限迷惑をかけずに
私の仕事がふっと落ち着いた頃合を
見計らったかのように
あっという間に逝ってしまいました。
もっと、迷惑かけて良かったんだよ。
だけど、その日から3日間、
ずっと一緒にいられたから、
立派なお葬儀もやってあげられたね。
小松原さん、宇戸くん
マネージャーの関本君、
ずっと昔から友達で
ねこさんが家に来た時代から知っている
シンガーのケイコちゃん(飼い犬のアンジェちゃんと)
そして、隆二君も来てくれました。
こんなにみんなに見送ってもらえて
幸せだね、ねこさん。
ねこさんからは本当に
たくさんのものをもらいました。
「ありがとう」をいくら言っても
足りないくらいです。
私といえば、もっとねこさんが
欲しがるものを、(体のことを考えて
あんまり食べさせなかったから)
あげれば良かったな~
などに始まり後悔ばかりです。
最近は毎朝起きた時に、
「今日も元気でありがとうね、ねこさん大好きだよ」
って声をかけていましたが、
正直まだまだ言い足りないです。
何か見るたびにすぐにねこさんの事を
思い出して涙が出てしまいますが、
めそめそもしてられません。
もうすぐ香港公演が控えています。
歌が好きだったねこさんにも届くように
頑張って歌わなきゃ!
簡単に書くつもりだったのに、
長い文章になっちゃった。
最後まで読んでくれて、ありがとうございます。
また時々ねこさんのことを
思い出しては、綴ることもあるかもしれませんが、
今日は、このへんにしておきます。
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