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くまとやまねこ

ねこさんが虹の橋に旅立って
今日で3年経ちます。
ねこさんに、と可愛いコスモスを戴きました
お花畑で、かくれんぼしているみたい。

Nekosan

ねこさんが旅立ってから、
自分の一部がぽっかり無くなったような
なんとも言えない喪失感がありました。


そんな時、出会って心が救われた絵本
「くまとやまねこ」(河出書房新社) 
ぶん 湯本香樹実  え 酒井駒子
を、ご紹介します。

Kumatoyamaneko

本屋さんで、開いたページの言葉が
心に寄り添ってくれ、
すぐに、買い求めました。

なかよしのくまとことりのお話から
始まります。

Kumaneko1

くまは、きのうの朝ことりと話したことを思い出しました。
(中略)
「ねえ、ことり。きょうも『きょうの朝』だね。きのうの朝も、おとといの朝も
『きょうの朝』って思ってたのに、ふしぎだね。あしたになると、また朝がきて
あさってになると、また朝がきて、でもみんな『きょうの朝』になるんだろうな。
ぼくたち、いつも『きょうの朝』にいるんだ。ずっとずっと、いっしょにね」


すると、ことりは首をちょこんとかしげていいました。

「そうだよ、くま。ぼくはきのうの朝より、あしたの朝より、
きょうの朝がいちばんすきさ」って。


でも、もうことりはいないのです。

Kotori

(くまは、木箱を作って大切なことりを入れてあげました)

「ああ、きのうはきみがしんでしまうなんて、ぼくは知りもしなかった。
もしもきのうの朝にもどれるなら、ぼくはなにもいらないよ」

くまは、大つぶのなみだをこぼしていいました。

周りの友達から、「つらいだろうけど、わすれなくちゃ」
などと、励ましをもらうのですが
だんだんと、家の中にひきこもってしまいます。

Kumaneko2

そんなある日、いいお天気につられて
久々に外に出た時に
一匹のやまねこと出会うのです。

やまねこは、くまのはなしを聴いてくれて
「きみは、ことりとほんとうになかがよかったんだね。
ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしているんだろうね」

こんなことをいわれたのは、はじめてで
くまは、おどろきました。

やまねこはことりのために一曲演奏をしてくれました。

Kumaneko3

その曲を聴きながら、ことりとの様々な思い出が甦って
くまに、心の変化が芽生えたのか
新しい扉を開く一歩を始めます。


そして、くまとやまねこは・・・・・

悲しいお話から始まり
絵もほとんどモノクロなので、
暗く、重たいのでは?思われるかもしれませんが
私はむしろ「深遠」を感じます。
絵本なので、ひらがなが多いのですが
その中に、とても深い描写を感じます。
そして一条の光をもたらしてくれます。

大切なものを失くした人
傷つき悲しみを抱えている人達に

少しでも、この本が寄り添ってくれたらと
ねこさんの命日の今日、
ご紹介させて戴きました。

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ねこ」カテゴリの記事

コメント

恵美さん、ヤバイです涙が出ました。 学校で子供たちに読み聞かせするために、絵本を探した時出会った本があります。いとうひろしさんの「だいじょうぶ だいじょうぶ」 何回読んでもなぜか涙が止まりませんでした。 で、結局「葉っぱのフレディ」にしたのですが。 短い中にギュッとつまってて、本屋さんで顔を上げれない時があります この本、探してみますね

投稿: うみこ | 2011年10月21日 (金) 21時01分

爽やかな秋晴れの下、今日は東京の空に向かい、手を合わせました

チュン吉の約2ヶ月後に星になってしまったねこさん…

今日は私もねこさんを想いつつ、チュン吉との最後の1日を思い出してしまって

素敵な絵本にも涙がこぼれてしまいました湯本香樹実さんの「夏の庭」が好きで持っていたので、この絵本を知ることが出来てさらに嬉しかったです

チュン吉は大人にならないうちに天に召されたので、親や兄弟たちはまだ健在でしたから、天国には誰一人知り合いが居ないことが、当時は心配でたまりませんでした。

仏壇の父や祖父母に「お願いですから、どなたかチュン吉と遊んでやって下さい」と毎朝祈ったり。

でも悲しみに打ちのめされている間に、恵美さんの「虹の橋」を知り、チュン吉はもう病の苦しみから解放されて、きっと自由に元気に飛び回っているんだなあと、徐々に思えるようになりました。

そしていつか来る再会のその日まで、私は私の人生を頑張って生き切ろうと、前向きになれて

恵美さんとねこさんとの長い歴史に較べたら、私とチュン吉とはほんの短い刹那の出会いだったのでしたが、やはり私自身に旅立ちの日が訪れたら、誰より早く会いたいし、手の中に優しく抱っこして、懐かしい温もりを感じたい、と思ってしまいます。

でも悲しんでいる姿はもう見せちゃいけませんよね

恵美さん、明日も明後日も笑顔で頑張りましょうね

あっ、今度はドイツの衛星落下に気をつけなきゃ、ですね

投稿: すずめ食堂 | 2011年10月21日 (金) 21時47分

emiさん、足の痛みは少しは和らぎましたか?
”もしもきのうの朝にもどれるならぼくはなにもいらないよ”望んだ訳でもないのに齢を重ねてしまった今の私にとっても、呟いた事が有ったような無かったような?!愛犬でした、単身赴任で満足に世話をしてやることが出来なくなって病の為に・・でした。
”虹の橋”そして”木蓮の涙”品川教会コンサートがベースですかね、恵美さんの歌をこよなくくちずさむようになったのは、もう一度アコーステイックで聞きたいです。その日を楽しみに。

投稿: Ao. | 2011年10月21日 (金) 23時49分

恵美さん、素敵な一節をありがとうございます!是非とも読んでみたいと思いました。

夢で、ねこさんを見る事はありますか?

僕は、今でも沢山夢に出て来ます。

投稿: hide鬼 | 2011年10月22日 (土) 16時45分

うみこさん

私も「だいじょうぶ だいじょうぶ」
探してみたいと思います(^.^)

投稿: emi | 2011年10月22日 (土) 22時14分

すずめ食堂さん

手を合わせて下さって、ありがとうございます。
チュン吉くんも3年経ちましたね。
短い時間とはいえ、こんなに心通わせているなんて、
本当に、チュン吉くんと時間は素敵な時間だったんでしょうね。チュン吉くんは幸せものですね~

>恵美さん、明日も明後日も笑顔で頑張りましょうね

はい、頑張りまーす(^.^)

「夏の庭」のDVDがあるということだったので
近所のレンタル屋さんに訪ねたら
当店では取り扱いおりません・・・でした。
残念(T_T)
今度本屋さんで見てみます。

投稿: emi | 2011年10月22日 (土) 22時21分

Ao.さん

明日のコンサートでは
武川さんに、二胡のようなバイオリンを弾いてもらって、久々に「木蓮の涙」を歌ってみようと思いま~す。

投稿: emi | 2011年10月22日 (土) 22時24分

hide鬼さん

そうですかぁ・・・
よく夢を見るんですね。
私の夢には、滅多にねこさんは出て来ませんが
あきらめた頃、懐かしく登場してくれます。
2~3日前にはねこが2匹出て来ました。
姿はねこさんじゃないけど
変身して出て来たんじゃないかな?
と、秘かに思っています
(^^ゞおめでたい私。

投稿: emi | 2011年10月22日 (土) 22時29分

こんばんは

最近にとぼけた錯覚…クロネコヤマトの話と読んでしまいました

作者である湯本さんは何故この話を書いたのでしょう? しかも絵本にね。 私も書き物は好きで、ジャンルを選ばす読む1人です。近年、話の内容もさることながら、書こうとした作者の心持ちを探ってしまいます
毎日がきょうの朝…素晴らしい表現ですね 明日を迎えられない人もいる昨今、時代を背景にした感じがしました。絵本としては対象年齢が高いのかな?それとも私が固まった観念で物事を考えるからなのかな?
考えさせられたブログでした

投稿: 酔いどれ銀ちゃん | 2011年10月22日 (土) 23時58分

一度書店で探したいと思います。大人に向けた絵本図書館とか、絵本喫茶とか近くに無いものか。。
ツイッターで記事ページにリンクをはらせて貰いました。

投稿: ふじわら | 2011年10月23日 (日) 11時19分

こんにちは。
今日はねこさんのご命日なんですね。
私も今年の5月に大切なかけがえのない祖父を亡くしました。
この喪失感、寂しさは本当に消えないですよね…心に穴があくとはきっとこのことなのだと、感じます。
でも、3年経ってもこんなに大切に思われているねこさんは本当に幸せですね。
心より御冥福をお祈り致します。

投稿: 敬達ママ | 2011年10月23日 (日) 11時38分

続けてのコメントで恐縮ですが…
報告です。
先程学芸会に行って来ました。
OMOIYARIのうた、全校生徒で歌ってくれました!初めに児童会の挨拶があったのですが
そこで藤田さんからのプレゼントが披露されました。
山本君が凄く喜んでいて、笑顔が可愛かったです。うたもプレゼントのお蔭で最高でした。
早くこの様子を聞いていただきたいです。
家のばぁちゃんは感動して泣いちゃいました。


会場は満員で、こんなにも沢山の方にこの歌を聞いてもらえて良かったなぁ…と胸がいっぱいになりました。


藤田さん、関本さん本当にありがとうございました。音源届けますので待って居て下さいね!

投稿: 敬達ママ | 2011年10月23日 (日) 11時53分

恵美さん、3月以来の投稿の子育てママです。
素敵な絵本ですね、アマゾンで検索して購入してみたいと思います。
(あるといいなぁ)

特にココが好きです。

>やまねこは、くまのはなしを聴いてくれて
>「きみは、ことりとほんとうになかがよかったんだね。
>ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしているんだ>ろうね」

>こんなことをいわれたのは、はじめてで
>くまは、おどろきました。

私は人の気持ちに左右されやすいので、くまさんみたいな人に出会うと「つらいだろうけど、わすれようよ」と言ってました。正確には私の場合は「あなたがつらいと私までつらい気持ちになるので、わすれようよ。」というメッセージを伝えてしまっていたのでしょう。

やまねこさんが素敵と思うのは、くまさんと同じ感情にドップリ同調するでもなく、突き放すでもなく、寄り添っているところです。相手の悲しみを否定しない、「ある」と認めてあげている。「共感」ってこれかな?と膝をうちました。ついつい忙しいと子供の学校で辛い思いの話も根性論で突き放しがちでしたが、やまねこさんのスタンスなら感情の波に溺れず寄り添ってあげられそう。
高学年女子で友人との距離感に悩む年頃なので、この絵本を通して「共感」について話しあえそう。
ヴァイオリンも習っているので音楽の良さもあらためて実感してもらえるといいな。

悲しみが「ある」と認めた後の、やまねこさんのくまさんへの感情や行動と、くまさんの心のひだがどう描かれているのか...続きを読みたいです。

このやまねこさん。
押しつけがましくないし
癒してあげますよ~もないし
CDやライブの時の恵美さんの歌みたいですよ。


投稿: 子育てママ | 2011年10月24日 (月) 18時33分

今さっきアルティザン・ジャポネで、お三方の和やかなトークを楽しんで聴かせて頂きました~
わーい、恵美さんのニューアルバム楽しみです~
リリーさん、どうかお仕事急いでくださいっ(笑)
恵美さんが専業主婦になりたかったとは~良かった…アーティストで居てくださって…えへ、スミマセン

「夏の庭」、DVDが出ているんですか
私も絵本と一緒に探してみようかな
何だか楽しみばかりです恵美さん、ありがとうございます

投稿: すずめ食堂 | 2011年10月24日 (月) 21時05分

酔いどれ銀ちゃんさん

以前インターネットで調べていたら
作者が書きたかったこと。
それは、時間への深い信頼と感謝の念が
書かせたと、ありました。
長い文章なので、ここでは控えますが
なるほどと、同感でした。
やっぱり、この絵本は深いと思いました。
子供にももちろんですが
大人の絵本ですね。
是非、作者の言葉も調べて見つけてみてください。
本は、比較的本屋さんに置いてある話題の本です。

投稿: emi | 2011年10月25日 (火) 16時20分

ふじわらさん

たぶん、そこそこの大きさの本屋さんなら
容易に見つかる本だと思いますよ。
リンクありがとうございます。

投稿: emi | 2011年10月25日 (火) 16時22分

敬達ママさん

>3年経ってもこんなに大切に思われているねこさんは本当に幸せですね

そう言ってもらえると、嬉しいです(^_^;)

学芸会、終わったのですね。
メッセージ、喜んでもらえて良かった~
山本くんの顔、目に浮かぶようです・・・

音源、戴けるのを楽しみに待っていますね~
(^O^)/

投稿: emi | 2011年10月25日 (火) 16時26分

子育てママさん

お久しぶりです。

>くまさんみたいな人に出会うと「つらいだろうけど、わすれようよ」と言ってました。正確には私の場合は「あなたがつらいと私までつらい気持ちになるので、わすれようよ。」というメッセージを伝えてしまっていたのでしょう

いい事を教えてもらいました。
自分がつらい・・・に気がつくのは難しいことですね。そんなメッセージを知らないうちに
伝えてしまってるかも・・・気をつけないと。
やまねこさんみたいに、なりたいものです。

人生、色んなことがあるけど
これも、生きている証ですね。
味わいましょう(^_^;)

>押しつけがましくないし
癒してあげますよ~もないし
CDやライブの時の恵美さんの歌みたいですよ

そう言ってもらえると
少し安心します(^_^;)

本は、すぐに見つかると思いますよ。


投稿: emi | 2011年10月25日 (火) 16時47分

すずめ食堂さん

アルティザン・ジャポネ
聴いて戴いてありがとうございました。
リリーさん作詞・作曲の新曲
「愛の夾竹桃」も、初めて流れましたね・・・
が、しかし・・・アルバムはもう少し
お待ち下さいね。
リリーさん次第です、ハイ(^_^;)

投稿: emi | 2011年10月25日 (火) 16時57分

こんばんわ。
以前に大手町のlohasgrooveのライブを観に行き
その際に虹の橋の歌を聴き、どこか私の中に大切にしまっていました。
私の家族としていた猫lunaちゃんは、23年も生きてくれました。先日のクリスマスに虹の橋にいってしまいました。
いつか・・・・という気持ちは、ありましたが、突然のお別れに辛いです。
大好物な鰹節やまぐろなどみると涙がでてとまりません。
本当に大切な家族なlunaちゃん大好きでした。
絵本私も読んでみます。

投稿: luna | 2011年12月30日 (金) 19時39分

lunaさん

ねこのlunaちゃん、虹の橋へ旅立ちましたか。
お疲れ様でした。
23年も生きてくれてありがとう・・・
という思いと、もっと生きて欲しいと
いう思いと、気持ちは複雑でしょうね。
まだまだ悲しみは癒えないと思いますが
ゆっくりと、向き合いながら
明日へと、一歩を進めて下さい。
くまとやまねこが後押しになればいいですね。

投稿: emi | 2012年1月 1日 (日) 17時54分

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